フリッツ・ハンセンからいくつか家具を発表しているデンマークのデザイナー、キャスパー・サルトがキャリアの初期にBotium社のためにデザインしたALFAチェアです。エッジの効いた意匠が特徴的でサルト本人も気に入っていたようですが、その意匠が実用性の面で難点となりBotium社のレギュラー製品としては400脚ほどしか生産しなかったようです。その後少し仕様を変更したモデルをデンマークの教会と病院の礼拝堂に納めたようですが、それらを合わせても1000脚も製造されていないかと思います。出品している個体ですが、左足の前後に写真のような傷があります。それ以外は主観ですがヴィンテージ品としてはかなり良い状態です。Botium社が主にRud ThygesenとJohnny Sorensenがデザインした家具を販売していたからか、裏面に貼られているラベルにはサルトではなく2人の名前が入っています。籐張りのモデルは極小数ながら市場に出ているようですが、私が調べた限りでは出品している板座のモデルは出回っていないようです。貴重な作品であり今後出回る可能性がとても低いイスですので、お探しの方はこの機会にお求めいただければと思います。